解決した事例


PART-1 結婚退職を強要されたYさんの場合
PART-2 残業手当がつかなかったTさんとSさんの場合
PART-3 正社員から契約社員へ不利益変更をされたMさんの場合
PART-4 セクシュアル・ハラスメントに抗議して退職強要されたAさん
PART-5 いじめ・解雇に対して、団体交渉で解雇撤回と謝罪も勝ち取ったMさん
PART-6 部門閉鎖を理由に育休取得を拒否されたKさん

PART-1 結婚退職を強要されたYさんの場合

 Yさんは旅行会社の営業社員として勤続10年。同僚の女性の 中では一番のベテラン社員。
 ところが、春頃から課長や部長から「結婚を考えろ」とか「結婚してお暇(いとま)してほしい」などと頻繁にいわれるようになりました。最初は冗談だと思って軽くかわしていましたが、だんだん夏頃から言い方がしつこくなってきました。結婚して辞めろなんて、余計なお世話。しかし、「いよいよあなたのいるところはない」なんて、冗談ではすまない話になってきました。
 会社の組合に相談しましたが、取り合ってもらえませんでした。そこで女性ユニオン東京に相談して加入。さっそく会社と交渉しました。
 その結果、会社は退職強要を謝罪し、Yさんは今も元気で働いています。Yさんは、そこの会社で結婚しても働き続ける女性第一号になって、「後輩の女性たちに道を開きたい」と語っています。





結婚退職強要制は、例え就業規則や、労働協約、念書や誓約書などを交した場合でも、強要できません。結婚の自由という基本的人権を踏みにじった行為は許されません。
また、結婚以外に出産・妊娠を理由として退職強要、解雇することは労働基準法や均等法でも厳しく禁止されています。

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PART-2 残業手当がつかなかったTさんとSさんの場合

 製本会社で働くTさんとSさんは、「このままでは過労死になってしまう」と女性ユニオン東京の事務所を訪れました。
 話を聞くと、残業は一ヵ月100時間を超える時もあり、有給休暇もない、残業代も払われない、昼休みもきちんと一時間とれずに仕事場の空いたことろであわただしく食事をとるという悲惨な職場でした。
 とくに母子家庭のTさんにとって、過労な労働に加えて、経済的なことや子どもとのコミュニュケーションなど精神的にも疲れていました。「我慢してたら死んじゃう。我慢して殺される前に交渉した方が早いよ」と、ユニオンで交渉をすることになりました。
 オーナー社長は、ユニオンの通知に驚いてたいへん混乱し、はじめはユニオンをまるで鬼扱いしていましたが、ユニオンが誠意を持って丁寧に交渉した結果、有給休暇、残業時間、未払い残業代の2年間にさかのぼっての支払い、労働時間の取り決め、就業規則などの協定書を交わしました。
 TさんもSさんも、今は元気に勤務しています。





有給休暇や、残業代の未払いなど労働基準法違反の場合は、経営者がいくらへ理屈をこねても、労働者の請求に応じなくてはなりません。欠勤にされたり、残業したら毎日メモをとって、後にでも請求できるようにしておきましょう。メモでも充分な証拠になります。

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PART-3 正社員から契約社員へ不利益変更をされたMさんの場合

 Mさんは中小の広告代理店に5年勤務する36歳の女性です。
 Mさんの会社では、94年の春に一部の社員を対象にリストラが行われ、Mさんに対して、正社員から契約社員に身分を変更し、年収にして130万円の減収、本来前年度繰越を含めて22日あった有給休暇を10日にするなど、明らかに不利益を伴う労働条件の変更を示してきました。
 その後「女性ユニオン東京」に加入し、団体交渉を重ね、賃金と有給休暇について、労働条件の回復を得ました。
 何度かの団体交渉の中で、経営者側は職務内容の変更により減給を納得させようとしているのか、仕事内容を「営業」から「営業事務」へと変更しました。
 でもMさんは思います。「事務職だからって安い給料でいいの?事務の仕事って重要で、大切なのに。」売り上げの数字をきっちりと記帳すること、伝票処理を間違いなくすることなど、地味で目立たない仕事がしっかりと行われているからこそ、営業の取ってきた売り上げが生かされてくるのだと思いませんか。会社の経営に対する貢献度は、営業職も、事務職も同じハズです。





最近、女性社員の人件費を将来にわたって抑えようと、身分の変更(契約社員にすることで、いつでも首を切れるように)や降格・配転に伴う減給がなされ、その相談が増えています。賃金の一方的な減給など、労働契約で定められた労働条件を一方的に不利益に変更する事は許されません。ちなみに「処分」としての減給でも10パーセントと言う制限があります。

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PART-4 セクシュアル・ハラスメントに抗議して退職強要されたAさん

 入社して5年目、会社の中では仕事も慣れて人事関係の仕事や主要な得意先との交渉も任されるようになってきました。
 仕事も好きで一生懸命やって主任にまでなりました。ところが、支社長が仕事が終った後打合せを口実に食事に誘うようになった。
 最初は仕事の話というので付き合ったが、だんだんしつこくなってきました。ある日、得意先に向かう車の中で身体に触ってきた上司に、恐怖で声も上げられずとてもいやな思いをしました。会社に行くのが急につらくなりました。 
 何で自分がこんな目にと一人で悩んでいたが、ますますひどく付きまとうのである日、意を決して支社長に抗議しました。すると、俺の好意をセクハラなどというのは濡れ衣をきせるきかと、お前なんか明日から来なくていい、来ても仕事をさせない、と言われました。
 そこで早速、女性ユニオンに加入して交渉しました。始めは社長も支社長をかばっていましたが、営業の成績が下がってきた時期とセクハラが始まった時期が重なっていた事や、優秀なAさんに何故退職強要を急にするようになったのか等を追求する中で、会社・加害者に謝罪させることができました。

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PART-5 いじめ・解雇に対して、団体交渉で解雇撤回と謝罪も勝ち取ったMさん

 今から6年前、私は従業員30人程の会社の経理・総務課に中途入社しました。
 経理・総務課には、在社35年という女性の部長が一人いるだけでした。まもなく、彼女からいじめを受けるようになりました。そしてこの6年間、彼女のいじめについて何度も社長や他の部長に相談したにもかかわらず、何も解決しませんでした。そればかりか、今年の4月に「彼女があなたのことを嫌だといっているから辞めてほしい」と言われました。納得がいくわけがありません。怒りを通り越して呆れました。会社はこんなくだらない理由で辞めさせることができると思っているからです。「納得がいかないので辞めません」と言いましたが、いつ解雇になるかわかりません。一人で闘うことには限界があると思った私は、女性ユニオン東京に相談しました。その直後に会社側は、有給休暇の消化、ボーナスを出すなどの条件を提示し、再度辞めるように言ってきましたが、それを拒否すると解雇になりました。
 まっ先に頭に浮かんだのは、女性ユニオン東京でした。その日のうちに組合に加入し、団体交渉の申入書を送りました。しかし「解雇理由を文書にして下さい」と会社側に要求しても、会社側は出してきませんでした。
 5月10日、団体交渉を開始しました。組合から3人の方が来てくださり、不安で一杯だった私には心強い味方です。そして会社側は、あっけなく解雇を撤回しました。
 解雇を撤回させ“やった”と思っていたら、すかさず組合員のひとりが「謝罪をしてください」と会社側に言いました。私を傷つけたこと、雇用不安に陥れたことについて会社側は謝罪すべきであること。この言葉を聞いたとき、私は胸に“ぐっ”ときました。解雇撤回は当然だけれども、安易な理由で解雇を振り回し、人を傷つけたことに対しての謝罪。このことこそ、私が一番求めていたことです。そして「きちんと謝罪してこそ、これからのことが始められる」という組合員の言葉に、やっと会社の謝罪の言葉が聞けました。一人ではここまで闘えなかったでしょう。もっと多くの人に女性ユニオン東京の存在を知ってほしいと思います。

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PART-6 部門閉鎖を理由に育休取得を拒否されたKさん

●辞めるといったら負け 絶対辞めると言わないで 体験記●
 「絶対自分から辞めるって言わないっ!」   「辞めるって言ったら負けだ!」
 この思いが、8ヶ月間に亘る私と会社との闘いの支えでした。 会社とトラブルになったのは「昨日・今日どうしたから」ここまでいがみ合いになった訳ではありません。
 私のいた会社は従業員約50名の「商社」です。2つの部門があり、メインは医療機器輸入販売です。笑いが止まらないほど利益が上がっています。もう1つは、部員3名の機械工具部門で赤字部門です。会社としては潰したいのに対外的に聞こえが悪いので潰せないでいる部門です。私のいた部門は、後者です。 “男女共同参画”なんて何のこと?男尊女卑は当たり前。
 そんな会社で私は、約4年前に会社設立以来、前代未聞の「育児休暇」を取得しました。(産前産後併せて5ヶ月)これはもう会社にとっては、「あるまじき行為」だったのです。しかし、私の上司が社長に掛け合ってくれたのと、世の中では働く女性の育児休暇取得がよく新聞やテレビで話題になっていたので、会社と私でお互いに譲歩しあい、育児休暇を取得させて頂きました。私の希望は、産前産後併せて1年を希望しましたが、「ふざけているのか?」社長の一言で却下。職がなくなるよりはと、上司に説得され5ヶ月間だけ休むことになりました。私の上司と数人の女性以外は、私がそのまま辞めるだろうと思っていたのに、期待に反して私は復職しました。
 機械工具部門は赤字で、私の上司は、ことあるごとにと「人件費を削るしかない」「このままでは潰すしかない!」いつも社長からネチネチと同じ事を何度も何度も言われ攻められ続けていました。社長はもちろんはっきりは言いませんが誰もが知っているのです。私を「辞めさせろ」と上司に言っていることを。もっと従順で、もっと給料も安くて・有給をとらず・おしゃべりをしない・トイレにもいかない・妊娠がわかったら即辞める… そんな女性は、今は不景気でゴロゴロいるから早くあいつを辞めさせろ。社長がそう言っていることを。
 上司と私は、いつもお互いにはっぱをかけたり励ましたりしていました。それでも、そんな状況にほとほとうんざりしていた上司は「会社を辞めます。」と毎日毎日続く社長からの厭味に耐え切れず自分から言ってしまいました。
 待っていましたとばかりに、“致し方なく機工部を廃部することにしました。儲かっている医療部門だけになります。お荷物の機工部が無くなるので医療部門だけでますます儲けていきましょう!”かいつまんで言うとそんなような内容を社長自らワープロで「社員の皆様へ」というA4の用紙2枚にわたって御触れをだしました。会社は、第2子を妊娠していた私をなんとか自己都合で私を辞めさせようとなかば脅迫に近い形での説得をはじめました。「また育児休暇をとって会社に迷惑をかけるのか」「君のいる部署が無くなるのに会社は出産に関する手続きはとらない」「どこに訴えても会社の言い分が通るんだ!裁判でもなんでもしろ!」etc 
 会社のあまりにひどい仕打ちに私は、誰かに助けてもらいたくて、労働省・均等室・労働基準監督署・労働相談所・区の相談窓口などなどたくさんのところに相談しました。「それぐらいはね…もっとひどいことされている人もたくさんいる。」「クビだ!と言われないと…」せいぜい愚痴を聞いてもらえればよいほうでした。イライラする毎日で家族に当り散らしたり、誰か知人を捕まえては“なんちゃってフェミニスト”よろしく、男性社会を批判してみたり… どうしたらいいのか、誰に相談すれば助けてもらえるのか毎日が本当に辛かったです。そんななかで「それはひどい」と親身になって聞いてくださったのが労政事務所のUさんでした。「これから会社との交渉でいろいろ起こったときの為に女性ユニオンにも相談しておきなさい」と、やっと、本当にやっと相談できるところにたどり着いたのです。労政事務所と会社との交渉はもちろん決裂。
 そして、女性ユニオンから会社へ交渉申し入れ。全部で6回の交渉をしましたが、雇用継続を頑なに拒否し、年末に提出する保育園を継続させるための会社の在籍証明すら発行しないのです。そこで、元上司が仕事をもって移った会社に転籍できるようにすることで、何とか育休を産後休暇明けに取得して子供の保育園を確保することにしました。年末の本当にあわただしい中、転籍先が小さな企業で負担をかけたくなくて、転籍に関わる手続きを自分自身で行いました。(これも離職日を融通してくれればもっとゆっくり手続きできたのに!おまけに健康保険は就労していないから転籍先で加入できないというハプニングもありました!)
 こうして、なんとか今預けている保育園が継続できるようになって、年を越して、こんな思いをさせられたこともあり、会社に金銭解決を要求しました。すると会社は「金銭を要求するなんてゆすり・たかりだ」と言ってきました。「相談を受けている中でも1・2を争うひどい会社だ」と、Tさんも怒って、労働委員会にあっせん申請をしました。労働委員会の担当委員からも嫌がられるほどでしたが、時効になっていない前2年分の残業代に多少の上乗せを支払わせることで“致し方なく”解決金とすることしました。
 自分のことなのにウジウジとしている私を励まし、訳の判らないゴタクをならべて正当化しようとする会社と交渉してくださったTさんはじめ女性ユニオンの方には大変感謝しています。ありがとうございました。

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